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4月の音

おなじみのメロディが新幹線車内に響き、女性の音声が告げる「間もなく京都です」。車両最後部に座る私はコートを羽織って立ち上がり、座席の後ろに押し込んだギターとキャリーケースを引っ張り出す。ドアの前まで移動し、新幹線とともにホームに滑り込む。停車して一瞬ののち、軽快なメロディとともにプシューという音をたて、ドアがゆっくり開く。私は荷物をぐっと持ち上げ、ホームに降り立つ。着地したスーツケースがガシャンと音をたてる。
これが私の春の始まり。

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